【出演】
- 佐藤 二朗(さとう じろう)
- 今田 美桜(いまだ みお)
【評価】
- 総合点(内容):50点
- 総合点(タイミング):5点
- CMの内容より、放映のタイミングが悪い度:90点
どんなときもWiFi「包囲された通信量切れ男」篇の情報
福井県の企業、株式会社グッド・ラックが提供するインターネット接続サービス「どんなときもWi-Fi」のCMです。
地方企業ですが、ネットの時代はそんなの関係なく全国区のサービスに躍進しています。
どんなときもWi-Fiとは、クラウドSIMを使ったインターネット接続サービスであり、最大の特徴は通信料が無制限で、月額料金が3,000円台と安いということですね。
通信料が無制限と謳うサービスでも、WiMAXなんかは3日で10GB制限があるなど、実際は「※」で通信制限ありのことが多いですが、一応ほんとに無制限で提供するということになっています。
後述しますが、その値段で無制限が安定的に提供できるはずもなく、通信障害が出ているようです。
しかし、やはり通信が無制限というのは魅力的。
どんなときもWi-Fi以外にも、よくばりWi-FiやギガゴリWi-Fi、限界突破Wi-Fiなどふざけた名前のサービスが乱立しています。
どんなときもWi-Fiは、その中でも先行している企業。
CMの効果もあり、これらのサービスの中で最も知名度があるのではないでしょうか。
CMは『どんなときも捜査官24時』シリーズとして、2019年の春から数種類の内容が制作されています。
出演者
CMに出演されているのは佐藤二朗さんと、今田美桜さん。
お二人はどんなときもWi-Fiのアンバサダーという立場だそうです。
佐藤二朗さんは愛知県出身のベテラン俳優さん。
勇者ヨシヒコシリーズの仏をはじめ、出演した作品の中ではかなり個性的な役どころとなっていることが多いです。
「吉野家」や「ファンケルの内脂サポート」など、多くのCMにも出演されています。
今田美桜さんは、福岡出身の女優さん。
”福岡で一番かわいい女の子”という強力なフレーズをひっさげて上京し、
「3年A組」や今後放送される「半沢直樹」のシーズン2など、今後ますます飛躍が期待されます。
CMでは「第一生命」の健康診断の話をする看護師さん役などが印象的でしょうか。
きっと、化粧品やシャンプーのCMなどにもどんどん出演されていくのでしょう。
どんなときもWiFi「包囲された通信量切れ男」篇の内容、セリフ
立ち入り禁止のテープが張られ、やじ馬が群がる中で、刑事風の佐藤二朗さんと今田美桜さんが犯人風の男に拡声器で話しかけます。
佐藤二朗「君はもう完全に通信料を使い切ってしまった。」
「完全に包囲されている」ではないんですね。
佐藤二朗「そんなときに」
佐藤二朗&今田美桜「どんなときもWi-Fi」
今田美桜「通信料無制限、どんなときも使える、それが」
佐藤二朗&今田美桜「どんなときもWi-Fi」
男「通信料・・・無制限」
崩れ落ちます。
最後は佐藤二朗さんが「確保ー!」と指示をして、謎の突入がはじまったところで終了です。
CMの内容は普通だが、通信障害を出しているときに放送するか
いつも、当サイトでは内容に一癖あるものを中心に批評しておりますが、今回もっとも注目するのはCMの放送タイミングです。
まずは内容ですが、一言で言えば悪くはないといったところです。
・通信インフラを提供する事業者として、複数の主演級タレントを据えて、事業としての安定感を見せること。
・最大の特徴である通信料無制限を強調してアピールすること。
・立てこもり事件のような分かりやすい現場をパロディしていること。
印象に残りますが、特にイヤミもない内容です。
しかし、CM放送のタイミング(2020年3月)は最悪のタイミングです。
どんなときもWi-Fiは2月下旬から3月上旬にかけて通信障害が発生しています。
また、その後も断続的に通信障害が発生しています。
2月下旬に一度は「大半は復旧して残りもすべて解消予定」としたのに、継続して通信障害が発生していたり、その後、通信障害が続き、「復旧が4月になる」とのお知らせが出たのに、休止申請を顧客にさせ、もし通信障害に不満で解約しようとしても違約金はしっかりとったり、といった対応のようです。
ネットニュースにもなっていますが、このまま不誠実な対応が続いてしまうのでしょうか。
そんな中、何事もなかったのようにCMを放送し、新規加入者を受け付けしようとするのはマズい気がします。
※2020年3月22日現在、予約申込として新規受付中
既存顧客としたら、そんなことより通信障害をなんとかしろ!新規申込者が来て余計に回線がパンクするじゃないか!といった感じではないでしょうか。
もちろん、CMを見た新規申込者もいきなり通信障害ではたまったものではありません。
確かに、CMを撮影して、広告代理店を通してテレビ局に放映の枠を確保して・・・となると簡単には変えられないでしょうし、手間は惜しいでしょう。
それに、3月は引っ越し、一人暮らしなどで回線契約の書き入れ時なのも分かります。
ただ、今回はそれでも3月はCMを自粛すべきだったでしょう。
瞬間最大風速的な契約者は増加するかもしれませんが、長期的に見れば企業として一番重要な信用を失っているように見えます。
せっかくお金をかけてCMをしても、逆効果と言うことも多々あるのです。
こういうときは、黙って誠実な対応をしたほうが得策でしょう。
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